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アメリカ、ヨーロッパ、国内と、デジカメ片手に「たれぱんだ」といっしょに旅行しています。
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猛暑のなか、大濠公園にある福岡市美術館であっているボストン美術館浮世絵展に行ってきました。

大濠公園

当日、最高気温37℃
池があって比較的過ごしやすい大濠公園でさえ、ものすごい暑さ。人もまばらです。さすがの熱々カップルもいませんね。
ま、この季節に行くのは、ちょっと。

ひまわり

大濠と福岡のこどもたちを繋ぐ ひまわりプロジェクトのひまわりですが。
ひまわりですら、猛烈な暑さと、水が足りないためか、元気がいまひとつ。
今年の猛暑は本当につらい。

福岡市美術館

でも福岡市美術館に行くためには、ここを通らねば。実は一番アクセスがつらいかな。

ボストン美術館展

ボストン美術館浮世絵名品展の看板が出ていました。
ボストン美術館には行ったことがありますが、確かに浮世絵コレクションは素晴らしいのですが、あれだけの巨大美術館では、どうしても他のものに紛れて、散漫な印象しか残りません。

浮世絵の名品のみを集めた、というはなかなかの魅力です。

ボストン美術館展入口

当然、写真撮影はこの入口のみ。

展示数はかなりの量に登り、写楽、北斎、鈴木春信などの有名どころもかなり多量にありました。ボストン美術館の持っている浮世絵コレクションは、その刷りの質が高いことでも有名なのだそうです。

こういった蒐集がなければ浮世絵というものは残念ながら国内では評価されず、三流の大衆芸術として散逸、消失していったに違いないので。返してくれ、とはちといいにくいですね(笑)
おそらくはタダ同然の値段で、流出したのでしょうが。

有名どころの絵は、もちろん評価も定まっており、素晴らしいのですが。今回、美人画を主に何度も見ました。

というのも、浮世絵におけるフェティシズムを感じさせるほどの着物の柄への執着にえらく惹かれたのです。

浮世絵の美人画というものはほとんど同じ顔をしていて、表情もとりたててなく、一種の美人という記号となっているのですが、それに比して着物の柄の細かいこと細かいこと。
真っ白な地と思えるものでも、薄く地模様が透かし彫りで入っていたりと、その凝り方は尋常ではありません。

そして、着物の場合、柄は組み合わせでもって「意味」を発します。二重三重に合わせた柄、色。
すでに、現代人ではその柄の意味を読み解くことは難しくなっていますが、おそらく美人画のもつキャラクター性というのは、「顔」ではなく「着物」に特徴づけられていたのではないでしょうか。

そういえば、西鶴の小説などを原文で読むと、とにかくしつこいくらいに着ているものの描写があって辟易とするのですが、当時の人にとって着物の柄は現代以上に大事な要素だったのでしょう。

いや、本当に浮世絵は面白い。

記念撮影

最後に花火の絵と祭りたれぱんだの記念撮影です。
たまーやー。

日本庭園

ついでによせばいいのに大濠公園の日本庭園にも行ってきました。
写真では涼しげですが、実際には猛烈に暑かったです。



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フェニックス旅行記を書いている真っ最中ですが、6/1の会期終了目前で、九州国立博物館の「国宝 大絵巻物展」に行ってきましたので、急ぎこちらをレポートします。

国立美術館へ

本当に久しぶりの九州国立博物館。通常ルートとは違う回り道で行ってみました。
雨が降りそうな空模様ながら、なんとか保ってくれて、夏を感じさせる日差し。
それでもさすがに新緑の庭はほっとします。

ここの美術館はこの自然をも含めての建築です。

九州国立博物館

相変わらずの威容。窓ガラスに周囲の山々が映りこむのがいいですね。

大絵巻物展

さて、国宝 大絵巻物展
京都国立博物館から、借りだした貴重な巻物類です。
京都国立博物館には、行ったことはあるけれど、それでも巻物類だけに焦点をあて、一同に、というコンセプトは非常に面白いですね。

それに、この緋色のポスター、すごくセンスがいいです。

大絵巻展

会期終了目前ということもあって、ものすごい人。人。人。ああ、しまったもっと早くに来ておけばよかった。うみゅう。

とにかくみんなガラスケースに貼り付いて、動いてくれません。絵巻物だけに、普通の絵画と違って下を覗き込まないといけないし、人の隙間から一部観賞ってわけにいかないので。
ここまで多くなったら、きちっと列にして、動きながら観賞、ということにしたほうがいいんじゃないかと思いました。

とはいえ、各種の寺社縁起、高僧伝。美しい色彩に、こういった絵巻を保存、修復に尽力されている方々の努力が偲ばれます。
ビビッドな色彩、炎や水の表現の生き生きとした風景。「病草子」などのリアルな表現。やー、現代の漫画のルーツともいうべき物語性。面白いなぁ。

百鬼夜行絵巻

化け物好きの私として、絶対にはずせないのが、重要文化財、百鬼夜行図。仏具、楽器や日用品などの古道具が付喪神に変化し深夜に京中を徘徊する様子を描く、とされているもの。
ボッシュもかくやというキュートで怖ろしい化け物たちが跳梁跋扈する姿が、描かれています。やーもう楽しくて楽しくて。なんでこの絵巻が国宝じゃなくて重文なんだろう、と思っちゃいます。

もっともこの展覧会では、化け物のひとつひとつの説明を別ブースで行ってあったりと、この絵巻の魅力についてはイチオシみたいで。

ところで、百鬼夜行の化け物はもちろん器物、付喪神ですが、これらってやっぱり市井の人々の姿そのものではないでしょうか?
なにしろ仏具である経文まで化け物として変じていますが、ここらへん権力を握った坊主たちを連想させます。また貴族たちが使う道具が散見されるのも腐敗した貴族階級っぽい。そういう当てこすりも含めて、「百鬼夜行」といった感じです。

さて私は寡聞にして、この絵巻のオチが赤い球体と思しきもの(説明では太陽とされています。)の出現とは知りませんでした。百鬼夜行図 
おどろおどろしき赤と黒の表現で、楽しく滑稽な妖怪大行進とばかりと思っていた図が一転、陰惨な雰囲気を帯びます。(説明にあるような、太陽による浄化というには画面おどろすぎませんか?)

この赤い球、私には太陽ではなく月、しかも蝕の月に見えるのです。
夜行図なのに画面が白いのは、満月の月明かりによるものではないでしょうか?そして、その冴え冴えとした美しい月が、真っ赤に月蝕される。(実際、皆既食の月の色はこんな感じです。)
月蝕
化け物(或いは人々)コミで、世界に大災厄がふりかかかる、そういった予兆に充ち満ちています。

定説とは全然違う話ですが、私にはこの絵がそう見えました。

図録とともに

ということで、この図は絶対に手元に置きたいと図録まで買いました。でも図録の「百鬼夜行図」小さいんだよなー。ついつい、絵はがきまで購入しちゃいました。(^^;;;
「悪いなぁ、趣味なんだよ。」


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アジア美術館でやっているガンダーラ美術とバーミヤン遺跡展に行ってきました。

アジア美術館2


アジア美術館は博多リバレインの最上階にあります。こういった福岡市内の美術館としては一番足場がよいので助かります。

アジア美術館

ボタニックガーデンの階段を登ると、アジア美術館です。

ガンダーラバーミヤン展

ガンダーラ美術、インドやペルシア等の諸文明が融合して成立したパキスタンとアフガニスタンの仏教美術を主眼とする展示会です。
ギリシヤ・ローマの彫刻から大きく影響を受けた、その美術は、見慣れた日本の仏教美術とはまた違った面持ちです。

なにしろ奈良に天平文化が花開くその200年以上前から、精巧な仏像たちが作られていたわけで、その技術と美術性の素晴らしさには、ちょっと圧倒されるものがあります。

仏頭

ものすごく陳腐で卑俗な喩えですが、まるで少女マンガを飾るような鼻筋の通った美しい容姿は、花を飾りたくなるようなためいきものの美男子ぶり。
ギリシャ彫刻よりもさらに線が細く優雅で、静的な印象を与えます。

数々の彫刻や、ペルシャの影響をうけた唐草模様を配した石板などなど。
おかれている環境そのままなのか、部分的に砂が残っていますが、照明に照らされてその砂がキラキラと輝きます。

また、ともに展示されているのは、バーミヤン遺跡の写真。破壊前の写真が、大きく伸ばされて展示されていました。
イスラム教徒によって削られてしまった「顔のない仏」は、さらに、ソ連によるアフガン侵攻、そして、米軍によるタリバン政権打倒、そのうち続く戦争によって決定的に破壊されてしまいました。
大仏群のみならず石窟内にはグプタ朝のインド美術やサーサーン朝のペルシア美術の影響を受けた美しい壁画もともに破壊されてしまいました。
(現在、ユネスコによる修復と保存はすすめられてはいるようです。)

世界にはいろいろな価値基準があります。自らの価値基準を認めてもらうためには、他者の価値基準にも寛容と理解と尊敬を払うべき、と思います。
偶像崇拝は否定したとしても、人の技と思いとを一方的に破壊することとは違うはずなのに、と。

…どうせ「邪教の偶像」と貶めるのならば、それを見に来るアホの外国人にたっかーい木戸銭でもなんでも払わせて、その横でイスラム教の布教でもなんでもやったらよかったのに…。

もちろん、この美しい美術を産み出した国、アフガニスタンのおかれた悲惨さを考えると、それは一方的な非難であり、残酷で甘い考えに過ぎないようですが。

アフガニスタンの仏像は破壊されたのではない恥辱のあまり崩れ落ちたのだアフガニスタンの仏像は破壊されたのではない恥辱のあまり崩れ落ちたのだ
モフセン マフマルバフ Mohsen Makhmalbaf 武井 みゆき

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世界は、そこに住む人の悲惨さに目を背け、美術品破壊だけに耳目を奪われていると。
…それでも、この仏たちを破壊しないですむ方策はどこかになかったのか、と悲しく思います。


博物館から眺める

答えのない問題に頭を少々いためつつ、博物館を後にしました。



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福岡市博物館でやっているインカマヤアステカ展にいってきました。

福岡市博物館

場所は福岡市博物館。百道にあります。平日だと、本当に人が少ない。
水をたたえた池のある前庭がかなり広くて、ゆったりとしています。
ここもできてから、随分たって落ち着いてきました。

インカマヤアステカ展

さて、6月8日まで行われるインカマヤアステカ展です。
中南米の三大文明の遺産、一同にということだけど、メキシコのマヤ、アステカ、ペルーのインカ、と、一緒くたにするには、実はその文明の性質も時代背景すら違うそうです。
とはいえ、残念ながら、紹介されることが少ない中南米の文化。それをまとめて見せてもらえたのは幸いです。

こういった中南米の文物は、ヨーロッパやアメリカの博物館でもそれほどめぼしいものが置かれているのを見たことがありません。
メトロポリタン美術館でみた中南米コレクションはあまりにもキンキラキンで、黄金のマスクみたいなものばかりだったし。
不明なことにかなり過小評価していたように思います。

推察するに、そういった黄金としての価値だけのものが、ヨーロッパやアメリカに略奪されていったのでしょう。
そして、運ぶことが難しかったり、そういった略奪者の曇った目に見えない美術だけが、残されたのかもしれません。

新鮮な感動を与えてくれる展示物たち。黄金や翡翠の文物もよいけれど、それ以上に石に刻まれた壁画が美しいです。
ディフォルメされた部分とリアルな部分との配分が我々の常識とは違います。特に歯などの表現が、異様にリアルに感じられます。

なかでも、アステカの彫刻は、悪夢になって出てきそうな、怖ろしさ。
そう感じてしまうのは人身御供を習慣としたという歴史を知っているためかもしれませんが。
アステカの人々がどこにもいないので、彼らの言い分はわかりませんけれど、かなり攻撃的な文化を持っていたように見えます。

一方、まるで眠っているかのような、マヤのミイラたち。
鉄器や文字を持つことがなくても、彼らが極めて高い文化と技術を持っていたことが拝察されます。


インカマヤアステカ展2


できれば、インカ最後の遺産、マチュピチュを訪ねてみたい、と思いました。ちょっと実現できそうにはありませんが。




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天神にて、通りすがった「レゴで作った」世界遺産展を見てきました。
イムズ地下2階、イムズプラザ(無料)であってます。
世界遺産建築物を、「レゴ」で、再現したものがきれに展示されています。

なお、8階三菱地所アルティアムでもあっていて、こちらは有料だそう。

レゴで世界遺産1

迎えてくれるのは、かなり大きなレゴでつくったエジプトトト神像。
さすがに大きなものだけに、一番迫力。
展覧会は、3/29〜4/20までやっているみたいですね。

レゴで世界遺産2

もうちとつ、こちらはクレムリン宮殿の写真のようです。

国会議事堂

こちらはビッグベンのある英国国会議事堂。

それぞれ、ミニチュアを作ってから、それをレゴで作り替えるみたいです。
そこまでレゴに拘らんでも、と思うのは、私だけ?

モンサンミッシェルと五重塔

展示のほうも写真が撮れるみたいで。
五重塔とモンサンミッシェルが並ぶというシュールな眺めです。

モンサンミッシェルは本物に近い色遣いを考えている様子で、極私的にはこれが一番気に入りました。

後ろ側には世界遺産のモノクロームの写真が飾ってあります。

レゴで世界遺産3

なによりもきれいだったのは、この吹き抜けを飾る世界遺産を使ったポスターでした。




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